18歳から10年間
好きだった人がいた
ついたり・はなれたり
みつめあったり・きずつけあったり
いろんな「はじめて」をおしえてくれた
6歳年上の人だった
その人のことは
こころの奥底のガラスの瓶のようなものに
しっかり封をしてしまいこんでいたのに
ふとした拍子に
たぶん
夜空の濃藍が
あの日みた須磨海岸の海の色に
とてもよく似ていたので
彼にまつわるすべての
かなしいことも
うれしいもとも
むくわれなかったことも
いとおしすぎてくるってしまいそうだったことも
忘れようとしていたのではなく
あまりにも一緒に生きてゆくには辛すぎた
とりどりのキオクが
堰を切ったようにあふれでて
なみだもいっしょにあふれでた
コイトハツラク・ウツクシイモノ
そう教えてくれた人だったけれど
いまはもう
会いたいとはおもわない
おなじ天の下で
別々の天をいだいている

