Preview
[VOYAGE-1-]
新しく引っ越しをしたマンションの駐車場には、日本にたった1本しかないという南洋渡来の木がぽつんと植えられている。アガティスというその木...
[VOYAGE-2-]
自分を罰したい。ちはるの自分に対するイメージはいつもそれがメインとなる。そうした思いの中で大人になり、こうじと出会い、結婚した。こうじ...
[VOYAGE-3-]
あれからもう三ヶ月が経った。ちはるは体調の悪さを解消できないままぐずぐずと過ごしていたが、雨が降り続く梅雨冷えのころにはもうほとんど眠...
[VOYAGE-4-]
初めてクリニックに行ってから一年が過ぎた。結婚してから一年三ヶ月。そして、この木の名前がついたマンションに引っ越してからちょうど一年が...
[VOYAGE-5-]
ちはるはいつも泣いていた。ぼんやりとして泣いているか、泣き顔でぼんやりしていた。ちはるは自分を持て余し、どうしたらいのか、比喩などでは...

